お役立ちサイトのデータベース

画像

パウダルコPau D’Arco

 パウダルコは南米の熱帯雨林に生育するノウゼンカズラ科の高木で、高さは25~40mに達します。この中で薬用に用いられるのは赤紫色の花をつけるもので、インカの時代から先住民は樹皮の煎剤をマラリアやカンジダなどの感染症、呼吸器疾患、リウマチ、がんなどに用いてきました(ちなみに黄色の花をつけるものは、ブラジルの国花になっています)。 1960年代からパウダルコの科学的研究が進み、活性成分としてラパコールなどのナフトキノン誘導体やフラノナフトキノン誘導体、それにイリドイド類やアンスラキノン類が報告されています。臨床応用では抗菌作用と抗がん作用に焦点が向けられていますがナフトキノン類にカンジダ菌や白癬菌に対する抗菌活性や、免疫賦活、アポトーシス誘導、血管新生阻害作用が確認されています。またラパコールには抗ビタミンK活性(抗凝集反応)がありますが、アンスラキノン類のいくつかにもビタミンK活性があり、これを補っています。なお、パウダルコの使用にあたっては同定や使用部位の確認と共に確実な調製が求められます。

データベース一覧へ戻る