ニーム| ハーブとアロマ、バッチのことならグリーンフラスコ

　インド原産でガンジーが〝奇跡の木〟と呼んだニームは古くから植物全体が生活に役立てられ、驚くほど多様な用途に用いられてきました。一例をあげれば若くて柔らかい木枝は防腐効果のある歯ブラシとして、また葉の煎剤は胃潰瘍に、葉から抽出した精油は局所の抗菌剤として使用されます。木と根の皮のパウダーやペーストは水虫やマラリヤ・黄胆・寄生虫の駆除に、また果肉は泌尿器系の感染症のそれぞれ用いられます。種子にはハエ・蚊・イナゴ・南京虫などの害虫に対して強力な忌避作用を発揮するアザディラクティンが含まれ、天然の防虫剤として用いられます。種子の10～45％を占めニンニク臭を発するニーム油は抗菌作用や抗ウイルス作用を有し、歯肉炎や潰瘍、リウマチ、悪性の皮膚炎などに幅広く用いられます。さらにニームは肥料としてもすぐれており、ネマトウダ（線虫類）などの害虫を寄せつけません。こうした有用性によって、ニームは発展途上国でも栽培され、現地の人々の生活に役立てられると共に環境を害さない換金作物としてフェアトレードのプロジェクトにも採用されています。