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月桃

 月桃は亜熱帯性のショウガ科の多年草で沖縄ではサンニンと呼ばれ、高さ3mにまで育ちます。初夏には肉質で唇状の白い花を咲かせ、秋には赤い実をつけます。花弁の端はピンク色でその形が小さな貝殻を思わせることからハワイではシェル・ジンジャーと呼ばれています。沖縄では旧暦の12月8日をムーチー(餅)の日と言い、カーサームーチー(月桃の葉で包んだ餅)を食べる慣わしがあります。これは葉に含まれる精油の抗菌・防腐作用を利用して食品の保存に役立てる生活の知恵と言えるでしょう。月桃の精油は100kgの葉を蒸留してわずか30mlしか採れない貴重なものです。葉から精油を採る以外にも茎の繊維は壁紙などに加工され、種子は煎じて家庭薬にするなど月桃は無駄の無いエコ・プランツと言えます。精油の放つ南の国の郷愁を誘う甘くスパイシーな香りは時間の経過と共に香調が変化し、ストレスによってブロックされた心と体をやさしく解き放って、落ち着きと安らぎを回復してくれます。

月桃

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