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エゾウコギ(シベリア人参)Eleuthero
エゾウコギは米国ではシベリア人参、中国では刺五加(Ci wu jia)と呼ばれ、東ロシアや中国北部、それに北海道の一部に生育します。中国では2000年もの間、エゾウコギを「気」(Qi)を高めるハーブとして用いてきました。1960年頃から旧ソ連の科学者が研究に取り組み、エゾウコギの効果をアダプトゲン(Adaptogen)効果と名づけました。アダプトゲンとは適応素と訳しますが、ストレスに対する適応力の増強を意味します。したがってアダプトゲン効果のあるハーブは体の局所の治療に用いるのではなく、神経系-内分泌系-免疫系を介した体全体の生命力の増強を目的に使用します。エゾウコギは心身の疲労を防ぎ、運動能力を向上し、集中力を持続させるため、旧ソ連ではスポーツ選手や宇宙飛行士に服用させたと言います。なお、同じウコギ科の朝鮮人参(Panax ginseng)もアダプトゲンハーブに分類されますが、活性成分は異なります。また文献上に見られる属名のAcanthopanaxはギリシア語のAcanta(刺のある)とPanax(人参の属名)を含成したものです。