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ローズ
ドイツのコミッションEのモノグラフではバラの花弁は承認(approved)ハーブに、ローズヒップは非承認(upapproved)ハーブに分類され、掲載されています。ガリカ種のバラは「アポテカリーローズ」と呼ばれますが、これは「薬屋さんのバラ」の意味でかつては薬用であったことがわかります。バラの花弁はタンニンを含み、収れん性であるため口腔や咽頭粘膜の炎症や下痢などの消化器系の不調に用いられます。ある本草書には、「乾いたバラを鼻にあてて香りを嗅ぐと脳と心が安らぎ、魂の渇きが満たされる。」と書かれているようにバラの香りは女性の悲嘆や不安、恐れを和らげる力を持ちます。ダマスクローズ(R.damascena)の花弁を蒸留して得る精油(ローズオットー)は「香りの女王」としてアロマテラピー(芳香療法)や天然香料の分野で重要な位置を占めています。また蒸留の際に精油と共に生成する芳香蒸留水(ハイドロラット)であるローズウォーター(バラ水)は古くから聖水として利用され、現在でも植物美容(Phyto-cosmetics)の分野で欠かせない存在です。