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ローズヒップ
ローズヒップはローズの偽果から一般に種子と言われる果実(小堅果)や白毛を十分に取り除き乾燥したものです。この白毛が皮膚につくとまれにかゆみを生じます。カニナ種のローズが「ドックローズ」と呼ばれるのはその昔、狂犬病の犬に咬まれた際に用いられたためとされています。ローズヒップはレモンの20~40倍のビタミンCやフラボノイド・ペクチン・果実酸・ビタミンE・タンニンなどを含み、偽果の赤い色はリコピンやβ-カロチンなどのカロチノイド色素です。このためローズヒップはビタミンCの補給や緩和な利尿作用、それにペクチンや果実酸による緩下作用を目的に用いられます。ビタミンCはコラーゲンの生成にも関与するので、シミやしわの予防にハイビスカスとブレンドして美容茶としたり、発熱時の口渇に茶剤を冷やして服用すると効果的です。ローズヒップ油(圧搾油)の脂肪酸組成はリノール酸(44%)やアルファリノレン酸(36%)など必須脂肪酸に富み、組織の損傷や瘢痕の修復に外用で用いられます。