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ミスルトゥーMistletoe

 ミスルトゥーはヨーロッパおよび北アジアの落葉樹に半寄生する常緑植物で、ケルトやゲルマンの樹木神話でも大きな役割を担っています。ミスルトゥーの適応領域のひとつは心臓・循環器系で、多様なフラボノイド類による緩和な降圧作用を目的とするものです。全草を冷浸出した茶剤を内服しますが、その際にホーソン(Crataegus monogyna)やレモンバーム(Melissa officinalis)、リンデン(Tilia europaea)などとブレンドされることもあります。もうひとつの領域は植物腫瘍学の分野で、こちらは1920年以後の人智学者のルドルフ・シュタイナーの業績によるものです。彼らはスイスのアルレスハイムや旧西ドイツのシュツットガルトに診療所やがんの研究会を設立し、この療法の普及に努めました。現在ではミスルトゥーの抽出物を発酵させたイスカドールなどの製剤がヴェレダ社などで製造されています。ミスルトゥーのがんに対する効果はレクチンによるがん細胞に対する細胞毒性や多糖類などその他の成分の複合的な働きによる非特異的な免疫賦活作用によるものと考えられます。

ミスルトゥー

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