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北海道モミ

 北海道モミ(トドマツ)はマツ科モミ属に属するモミの木の仲間で、わが国では亜寒帯の北海道に特有の針葉樹です。樹木としての寿命はそれほど長くはなく、80~100年ほどですが、歳を経たものは高さが30m、太さ70cmに達し、針状の葉は、長さ3cmほどで6年くらい枝についています。今では多くの国でクリスマスを迎えるとモミの木を飾りますが、この習慣はキリスト教が布教される以前のゲルマン人の樹木信仰にその源泉があったと言われています。ビンゲンのヒルデガルトは「博物誌」の中でモミの木の力をたたえ、クナイプ神父は肺炎や気管支炎に用い、小さな鉢植えのモミを室内に置くことを勧めています。サハリンやハバロフスクではかつてモミの木の精油を大量に生産し、肺炎や気管支炎などの呼吸器疾患やリウマチ、関節炎などの治療に用いました。北海道モミの精油はクリアでバルサム様の香りを発しますが、リモネンを含むためほのかにかんきつ系の香りを感じることもあります。

北海道モミ

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